自然家 和(むすび)の野菜畑・果樹畑では、殺虫農薬・殺虫農薬・化学肥料・除草剤は使用しておりません。

自然家 和(むすび)は長野県で十数年間、自然栽培と言われる『炭素循環農法』に取り組み、拠点を移した三重の大地でも実践しています。

今では農業の月刊誌『現代農業』で炭素循環農法が何度も取り上げられ、認知度の高い栽培方法になっています。

山の土が栄養豊かで、ふかふかなことをご存知ですか?それは折れた枝や木、落ち葉などを微生物が分解しているからと言われています。

炭素循環農法は、この山の土の自然循環にヒントを得た栽培方法。

人によっていろいろな考え方や伝え方がありますが、ここではお野菜や果物を手に取ってくださったお客さまにとってわかりやすく簡単に自然家 和(むすび)の考えを説明させていただきますので、ざっくりとした表現になります事をご了承くださいませ。

炭素循環農法

『土の中の微生物を育てることで、微生物が植物に必要な栄養素を作ってくれる自然の循環』を活用しています。

折れた木や枝、落ち葉などの代わりに、木を粉砕したチップ廃菌床と呼ばれるキノコを育てたあとの培地を、微生物を育てるためのエサとして畑の土に入れます。これが微生物の分解によって野菜や木に生かされる土づくりをします。(農薬・化学肥料・除草剤は使っていません。)

廃菌床(参考写真)

廃菌床とは、キノコを育てる時に使った培地のことです。主原料はおが粉(木を細かくしたもの)・トウモロコシの芯・米ぬか等です。

人が食べる食品を作った後のものなので信頼性が高いです。炭素循環農法は農薬・化学肥料・除草剤をつかいません。

長野県で農家をやり始めた頃に、炭素循環農法を広められた、林幸美さんに直接ご指導しただいたことがあり、その時に言われた言葉が今でも私たちの根底にあります。

人から聞いたことは参考、ヒントにして猿マネはするな。答えは人から聞くものではなく自然から直接もらうものだ。土の状態もみんな違い同じものなどない。目の前の土と向き合うことだけ。100人いたら100通りのやり方がある。質問ばかりせずに自らがまずやってみることだ。

林幸美さんとのお話から

野菜畑・果樹畑は、説明させていただいた炭素循環農法をベースにした栽培方法でお世話をしています。

ここ数年でこれまでにない気候の変化を感じています。

これさえしていれば間違いないという考えではこれからは通用しないと考えており、気候の変化や土の状態を観察してよりよい栽培方法はないか勉強し、暖かい三重の地に合うものがあれば取り組んでいきます。

その時は、皆様にお伝えしていきますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。



むすびの野菜畑の栽培

お野菜を育てている畑も耕作放棄地だったところです。

何年も放置されていたところと、何もせず草刈りだけされていたところなので、安心して栽培を始めることができました。

お野菜の畑も果樹同様に、炭素循環農法をベースにした栽培方法をしています。

手つかずの放棄地だった畑は笹とススキと葛でおおわれていました。

土壌微生物を育てるために、菌のエサとなる廃菌床(きのこを育てた後の培地)を入れて、必要だと思った時は、EM(有機JAS適応の乳酸菌群発酵液)や、お米の発酵液や酢などの微生物の力を使っています。

もう一つの耕作放棄地の大きな畑の土は予想以上に荒廃しており、水はけも悪く雨が降ると1週間は畑に入ることができず、また乾燥するとガチガチになっていました。

どうしたものかと思っていたら、クレバスのようにできた土の割れ目からニンジンの芽がでていたのを見て、希望の光を見せてもらいました。

現在では雨が降っても数日で畑に入れるようにまでなり、土の回復力のすごさに驚いています。

ガチガチの土の割れ目から出たニンジンの芽に励まされました

まだ収穫量が少ない状態ですが最善を尽くして取り組んでいます。ふっかふかの土に育つように微生物を育てながら、お野菜作りをさせていただいております。

長野県で農家をさせていただいていた時もそうですが、和(むすび)のお野菜たちの成長は笑えるほど、かなりゆっくりです。

耕作放棄地からの転換期間中の厳しい環境のなかで力強く育ってくれる野菜たち。体がよろこぶようなお野菜たちです。

少しばかりですが『道の駅かわげ』さまにもご理解いただき出せていただいておりますが、農協でも『自然栽培』が使用禁止になっているために道の駅では『自然栽培』の言葉が使えません。

申し訳ございませんが、『自然家 和(むすび)』シールを目印に探していただけると大変助かります。

三重の伊勢路にお越しの際は、『道の駅かわげ』にぜひお立ち寄りくださいませ。


自然家 和(むすび)の思い

長野では耕さない自然農法や自然栽培と呼ばれていた炭素循環農法をしていました。

店舗に置いていただくこともありましたが、長野は農業大国で無農薬農産物も多くいろいろ言われることもありませんでした。

三重に来てから自然農法・自然栽培の言葉を使うことで、人の認識による違いで批判を受けたり、また私たちも良いことをしているとの自負もあったかと思います。

ただ自分たちが食べたいものを、この栽培方法だったらいいなと思う方法で育てているだけなのです。

人と人、また異なるもの同志をむすぶ存在になれるよう、共に協力しあえる仲間づくりをしていきたいと思っています。

現在は体力的に難しくなり畑だけ自然栽培でしていますが、何かを掲げて人と当たるような在り方をやめようと決めました。

慣行農法をされる方でも素晴らしい方もいらっしゃいますし、おいしいお野菜などを育てる技術をお持ちの方もおられ、学ぶことがたくさんあります。

良い悪いは置いておいてお客様が選べるということが大切な気がしています。

安ければ安い方がいい方、いいものがあればと思われる方、自然農・自然栽培でないと、と思われている方、いろんな方がいらっしゃって、それでいいと思っています。

どんな方も置かれた状況、環境で最善を尽くしておられます。

私どもは経済的に、農家でなければ自然栽培のお野菜を食べることができない現実があります。

もし災害などの有事があった時に、無農薬じゃないとダメとか言っていられなくなるでしょう。

これから、世界に何があってもおかしくないと耳にするようになってきました。

目の前にあるものに感謝して価値観や物事のとらえ方が違ったとしても人とのつながりを大切に、違いを認め合い助け合って生きていくことが必要な気がしています。

自然家 和(むすび)は、より多くの人を満たすだけの作物も作れません。ご縁のある方を大切にし、召し上がっていただいた方が笑顔になるような食べ物をご提供していきます。

私どもはこれからも最善を尽くし、社会貢献できる存在になれるよう取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

最後まで読んでくださり心より感謝申し上げます。

自然家 和(むすび)

ご紹介

道の駅 津かわげ

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